2014/11/26

モーリス・ベジャール振り付け 第九交響曲 Maurice Béjart The ninth Symphony 

11月8日、最高に楽しみにしていた帰国後初めてのベジャール公演

“ダンス、管弦楽、合唱・・・舞台芸術の真髄を結集した
空前絶後の 大スペクタクル「第九交響曲」”

ベートーヴェン
ベジャール・バレエ・ローザンヌ、 東京バレエ団
ズービン・メータ率いるイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
ソロ歌手、合唱団
総勢350人のアーティストたちが集まった。

初演は1964年、20世紀バレエ団によりブリュッセルのシルク・ロワイヤルにて。
そして1999年、パリ・オペラ座バレエ団の公演を最後に
その後長年上演が困難で実現しなかったという貴重な作品




ニーチェのテキストをジル・ロマンが朗読
祝祭典の中へ入っていく

第1楽章 大地 褐色
東京バレエ団のダンスを生で観るのは初めてだったが、
大地からの誕生と苦悩が上手に表現され、
柄本さん、上野さんをはじめ高レベルだなと感じた。

第2楽章 炎 赤
グラマラスなキャサリーンと溌剌とした大貫君のコンビ、
自由な若き男女の愉快さがよく出ていた。
去年ヴェルサイユで大貫君のソロを見てからやるなと思っていたが、
ぐんぐん伸びている気がする。

 第3楽章 水 白
白いレオタードで現れたエリザベットとジュリアン
熟練された踊りの壮麗さ、愛の美しさを見た。

第4楽章 太陽 黄
ソロ歌手も加わり盛り上がりの絶頂
オスカー・シャコンは相変わらずキレのあるダイナミックな踊り、
 「歓喜の歌」のテノールで登場した那須野君はより磨きのかかった
エネルギッシュな踊りを見せてくれ、
20世紀バレエ団の頃のメンバーたちの野性感を彷彿させた。

フィナーレは高度なダンスのアランナ・アーキバルトを中心とし
BBL、東京バレエ団、アフリカン・ダンサー、
そして皆が一つになった

「一つになれ、人類よ――聖なる喜び――」

人間賛歌「第九交響曲」
ベジャールが最も選びそうな曲のひとつと思った。

凄い物を観たという興奮、
そしてベジャールの大作の世界をまた一つ
体感できたことが嬉しくてたまらない。


いく百人の人々よ、地にひれ伏すか?
世界よ、創造の主を認めるか?
星空のかなたに主を求めよ!
星空のかなたに主は必ず住みたもう

étoile になったベジャールは星空のかなたに存在し光り続ける




・・・雑談・・・
帰国してから日本生活に慣れるのに精一杯でバレエから遠ざかっていたため、
気付いたのがなんと数日前、、、
大慌てで調べるも残っているのは高めの席ばかり。
でも高いとか言ってる場合ではない、残っていただけよかった、と速ネット購入。
今までのバレエチケットの中で最高値。
パリ・オペラ座のルテスチュ引退公演の特等席の値より上。
日本でバレエを観るということはこういうことなのかと痛感。
でもここからパリまで観に行くと考えたら随分安い。
 いや~、チケット取れて本当によかった!