2015/12/14

ジョン・フォードの世界に魅せられて

シネフィルの夫と出会ってから数多くの映画を観ている
ジャンルも様々で
コメディ、サスペンス、ウェスタン、ファンタジー、アニメ、ロマンス、ミュージカル、
年代もトーキー以前のサイレントまで
多すぎて自分の好きな映画のことを改まって書こうと思うと
なかなか難しい

そこで
その時々に感じたままに私なりに書いてみようと思った


最近忙しかったため 久しぶり(といっても1週間ぶりくらい)に
ジョン・フォード監督の「太陽は光り輝く」を観た
仕事納めのラストスパートに向けてエネルギー補給とのこと

パリにいたときに1度観ていたので2度目だったのだけど
わたしが特に印象に残っていたのは
夜の港に着いた衰弱した女性がよろめきながら街に歩いていくシーン
怖いような独特の雰囲気がある暗いシーンとして記憶に残っていた
そして今回新たに気づいて印象に残ったいくつかのシーンも暗がりに入っていくところだった
特にラスト 選挙戦に勝ち 町の平穏を維持できると安堵の胸をなでおろす主人公の老判事が
家の奥に消えていく場面を玄関口からのロングショットで捉えた幸福感あふれるシーン

フォード監督はドイツ表現主義的な技巧にも影響を受け
光と影の演出にも特徴があるのだそう

正義を重んじ臆せずに行動し報われた老判事
温かい作品だ

観終わっていつものように南軍歌ディキシーのメロディが頭の中を
グルグルと駆け巡り
そしてモーリン・オハラの歌うディキシーのシーンに変わり
最も好きな映画の一つで
やはりフォード監督の「リオ・グランデの砦」を観直したくなった


今までに観たジョンフォード監督の作品を挙げてみると


三悪人 3 Bad Men 1926



最後の一人 Men Without Women 1930



戦争と母性 Pilgrimage 1933



プリースト判事 Judge Priest 1934



俺は善人だ The Whole Town's Talking 1935



周遊する蒸気船 Steamboat Round the Bend 1935


テンプルの軍使 Wee Willie Winkie 1937



四人の復讐 Four Men and a Prayer 1938




駅馬車 Stagecoach 1939




若き日のリンカン Young Mr. Lincoln 1939




怒りの葡萄 The Grapes of Wrath 1940




わが谷は緑なりき How Green Was My Valley 1941




コレヒドール戦記 They Were Expendable 1945





荒野の決闘 My Darling Clementine 1946




三人の名付親 Three Godfathers 1948




黄色いリボン She Wore a Yellow Ribbon 1949



ウィリーが凱旋するとき When Willie Comes Marching Home 1950 (日本未公開




リオ・グランデの砦 Rio Grande 1950




静かなる男 The Quiet Man 1952



栄光何するものぞ What Price Glory 1952





太陽は光り輝く The Sun Shines Bright 1953





荒鷲の翼 The Wings of Eagles 1957




最後の歓呼 The Last Hurrah 1958




西部開拓史(第3話:南北戦争) How the West Was Won 1962



リバティ・バランスを射った男 The Man Who Shot Liberty Valance 1962


栄光のファースト・ベース Flashing Spikes 1962 (TV作品)





シャイアン Cheyenne Autumn 1964


大好きで良い作品ばかりで
また観たくなってしまう


John FORD ジョン・フォード
詩情豊かな映像の詩人
透き通った純粋な心にさせてくれるマジシャン

夫の敬愛する監督である

夫の好きなフランスの映画史家Patrick Brion著「John Ford」







秩父夜祭については
映像と写真の選別作業にまだ時間がかかっており
もう少しお待ちくださいね